よしこ公演 其ノ二十三

「楽屋―流れ去るものはやがてなつかしき―」



ここは舞台の裏 の裏。


華やかな光あふれる舞台のその裏で
今宵の主演を務める女優が出番を待っている。
すぐ隣りでは女達が、鏡に向かい熱心にメークを続けている。
そこに枕を抱きかかえた女がひっそりと入ってくる。
朧に滲む影が、より一層その闇を濃くする鏡の前で
低くささやく声なき声が聞こえている。

いつかやってくるかも知れない出番を待っている、今夜も……


時を経て今もなお、絶えず上演され続けている

清水邦夫の名作『楽屋』。
上演する団体、役者によって全く違う楽屋が存在し
底知れない懐の深さを感じる戯曲です。
この名作によしこが挑みます。


ね が わ く ば す べ て の よ る べ な き 漂 泊 び と を 助 け た ま え




 

 

 

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